インターネットで情報を集めている時、ある保険トラブル例を見つけました。下町で一人暮らしをしているご年配の婦人のケースです。
郊外のペットショップで一目ぼれし、その場で連れて帰ってきた子犬でした。生後4ヶ月の可愛い盛り。保険にもキチンと入ってあげようと思い、そのペットショップで勧められた保険業者の資料を持ち帰りました。でも、契約を説明する箇所の文字が小さく、よく読めないので、電話で詳細を聞くことにしました。
電話応対をした担当者は、「病院の窓口で支払い請求ができる」「請求されたら3日ですぐ振り込みされる」「誕生日にはプレゼント」など、いろいろなメリットを次々にアピール。良さそうだと思ったので、申し込むことにしました。
証書が届いてから2ヵ月後、結膜炎を治療するために動物病院へ行き、窓口で支払いの請求ができることになっているはず、と言うと、病院側はそんなことは聞いたこともない、と意外な返事。とりあえず普通に支払いをして、改めて電話で確かめたところ、別の方が電話に出て、指定獣医でないと窓口請求ができないこと、また、ご婦人宅の近所には指定獣医のいる動物病院がないことがわかりました。最初に教えてくれればいいのに、と思いながらも、仕方なく書類を揃え、業者に郵送しました。
到着証明が郵便局から届き、これで大丈夫と思っていましたが、1週間、2週間…1ヶ月たっても振り込みがないので、再度業者に連絡したところ、「書類が届いていない」とおっしゃる。到着証明があることを告げると、あわてて別の担当者に代わられ、今度は「今経理に回っているところで、振り込みは翌々月になる」と。
あまりにも話が違うため、温厚なご婦人もさすがに腹が立ち、「電話で○○さんが説明して下さった時には3日後に振り込まれると説明されました!」と詰め寄ると、何と、その担当者○○はすでに退職していて、会社の責任ではないと、業者は事務的に告げるだけでした。
この場合、広告パンフレットには「各種プレゼント」「病院窓口ですぐに請求」など、保険のメリットは大きく記されていましたが、サービスの詳細はあいまいな表現でした。ただ、契約書類には「3日で振り込み」という記述はなく、書類上の不備はなかったようです。
ご婦人は、指定獣医が近所にあるか、あらかじめ知っておく必要がありました。確かに保険関連の書類は読みづらいのですが、契約内容の肝心なところは、口頭ではなく書類をチェックし、すみずみまで内容を確認することが、今回のようなトラブルを防ぐために必要です。
ただ、誠実味のない電話説明だったことが、ご婦人に災いをもたらしてしまったことは確か。契約内容に含まれないセールスで契約させた業者には、「説明義務違反」の疑いがあります。悪質な場合、損害賠償訴訟の対象となります。